このページの先頭へ

2012年5月1日火曜日

グループ現代ドキュメンタリー特集

放牧舍もたびたび個人的なお仕事などでお世話になっている、映像制作会社・グループ現代の特集上映が渋谷のアップリンクで開催中〜!

http://www.uplink.co.jp/factory/log/004407.php

ラインナップのなかで私が見たのは、『ミツバチの羽音と地球の回転』と『医す者として』、『農薬禍』の3本。

『ミツバチ』は、瀬戸内海の上関の原発建設に反対する島の人を追ったドキュメンタリー。この映画が完成した頃は、まだ世間も原発に対して無関心…というか、知識や実感のない人が多かったと思うけれど、今はぐっと身近な問題として、捉えられるはず。

『医す者』と『農薬禍』は長野県の佐久病院の、主に農民と関わり続けた地域医療のドキュメンタリー。「医者にかかるのは死ぬとき」と言われていた戦後の農村、病院で患者を待つのではなく、自ら農民のもとへ出掛けて巡回診療を始めた佐久病院のお医者さんたち。そして現代、地域医療の核として巨大病院へと成長した佐久病院。
「病院で働くときは専門医として、地域に出るときは何でもできる医者として。二足のわらじを履け」という故若月健一さんの言葉が印象的。全体的にソフトな仕上がりの『医す者』に対して、農薬をバンバン使っていた頃の人体への影響を記録した短編『農薬禍』を併せてみると、農民とお医者さんの壮絶な医療の現場が、見えてきます。

ラインナップ中、『医す者』『内部被曝〜』の2作品以外は、5月5日までの集中上映です。