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2004年10月7日木曜日

イタリア紀行 その8「私的 ブルネレスキ特集、…」

私的 ブルネレスキ特集
今回、フィレンツエでは建築家ブルネレスキの建物を見ることが楽しみの一つでした。ブルネレスキは15世紀のフィレンツエで大活躍した建築家で、現在も彼の手によるものをたくさん見る事ができるのです。
建築は門外漢なので、詳しいことは全然分からない私ですが、それでも彼の造ったものは見ていてとっても楽しいのです。

(上:サン・スピリット教会。第一印象はカステラです。同時期に作られた他の教会とはあまりに趣の異なるファサードです。これを考えたブルネレスキも建設を許可した教会もすごいなと思いました。教会の中にはミケランジェロ作のキリストの磔の木彫り像があります。とても美しい作品でした。)
(上:サン・スピリット教会の裏側。こんな角に窓を作ったのは、廊下の曲がり角を暗くしないためかなと想像しました。)


(左:ピッティ宮殿。ブルネレスキが関わったのは建物正面だけだと聞きました。道路から建物入口までゆるく大きな坂になっていて、建物はその坂を包むように両袖を道路に向かって広げる形をしています。坂にたって建物を見上げると、建物が広げた腕の中にいるみたい。坂の下から見上げるところにあるので、よほど権力を持った人が使ってたのかな。)



(左2点:サン・ロレンツオ教会の旧聖具室。ちなみにサン・ロレンツオ教会のファサードは未完成。15世紀からずっと、誰も作業を引き継がなかったのかな。でも、未完の姿がとても面白いから、まあいいかと思ってしまいます。)

(上:孤児養育院。15世紀に完成。ヨーロッパ最古の孤児院は現在2階が美術館、1階が幼稚園になっています。建物正面を飾る11連のアーチがかわいい。)

(右:孤児養育院2階美術館に展示されていた孤児院の子供達が使っていた椅子。これもブルネレスキのデザイン。腰巻きを巻いた子供の絵が彫られていてまたまたかわいい。)

ジョットの鐘楼
高さ84m、階段をひたすらグルグル登って行くと414段で一番上に到着。最上階からはクーポラ同様、フィレンツエの街が一望できます。人が多いせいもあってちょっと狭かったクーポラの最上階よりも鐘楼の最上階の方が静かで人が少なく落ち着ける場所でした。あんまり落ち着くので2時間もここでボンヤリしてました。正午になると街中の教会の鐘が一斉に鳴り渡ります。その音が風に舞って吹き上げられるのか、いろんな鐘の音がまざりあって鐘楼の上にいる私の周りで踊ってるみたいでした。
(上と右:クーポラから見たジョットの鐘楼。)

パニーニ
ドウシテソンナニオイシイノ?毎日食べても飽きません。生ハムとチーズとこおばしいパンがまた何とも言えず…。

ハイソな薬局。
その名もサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局。その起源を12世紀まで辿れるというフィレンツエでも老舗中の老舗であるこの薬局。売られている薬は同名の教会のシスター達によって作られていることと、その高級感から観光客に人気のお店です。私達も行ってみました。

店が入っている建物の外観からはまったく想像できませんでしたが、店内は薬局とは思えないようなハイソムード。やばいとこに来ちゃったか?!と思ったけどせっかく来たんだし、と思い直してここで花粉症の友だちへのお土産を買うことに。店員さんに花粉症を説明するんだけど、ゼスチャーするにはなかなか難しいお題です。結局、鼻炎程度にしか理解してもらえませんでしたが、店員さんは鼻がスースーするからってミントの紅茶を進めてくれました。
もしかして、イタリアには花粉症ってないとか?


2004.10/1~14 絵と写真、文:吉田葉子