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2004年10月1日金曜日

イタリア紀行 その1「テルミニ、ホテルアクロポリ」

2004年の話ですが、10月1日から14日の2週間、イタリアに行ってきました。目的はただひたすら多くの絵画、彫刻、建築、町並みを見ることと、プラスαです。同行してくれたのは友人A。女二人のぶらり旅でした。
旅程=ローマ→フィレンツエ→ラヴェンナ→マントヴァ→ミラノです。

ローマ10/1(金)~10/4(月)
朝6時、 ローマ、フィウミチーノ空港に到着。
テルミニ駅
(テルミニ駅。ムッソリーニが大理石と
ガラスをふんだんに使って作らせた豪勢な
駅だそうですが、それよりも駅の人々の
活気の方に目が行きました。)
空港からテルミニ駅行きの電車、レオナルドエクスプレスに乗り換えて早速ローマの中心地テルミニへと向かいました。

切符を買う時、店員のイタリア人に初めて練習したてのイタリア語を使ってみました。しかし、「ありがとう=グラツイエ」のただ一言が緊張のあまり「メルシー」になっちゃった。そしてイタリア人店員からも「メルシー」と返されたのでした。ここはフランスかい…。

街を行き交う人々は活気に溢れているように見えます。街も元気で陽気な雰囲気です。



交通量が多く、クラクションもよく聞こえてきます。渋滞が多いので、歩行者はそこが横断歩道であるなしに関わらず車の隙を練って道路を渡ります。たとえ渋滞でなくても、スピードを上げて走って来る車に向かって果敢に「ちょっと待ってくれ」と手で制しながら道路を横切ることもしばしば。運転手も慣れたもので、クラクションを一つ二つ大きく鳴らして走り去っていきます。もしも横断しようとするのが若い女の子なら、鳴らすクラクションも軽快で「よ!かわい子ちゃん!ぴゅ~ぴゅ~」みたいなクラクション音に聞こえます。
事故にならない限り、それは楽しい光景でした。

建物はベージュ系の色で統一されており、林立する建築物にとても美しいリズムを感じます。イタリアへ出発する前、長野県の南信濃村で木の世界に触れる機会がありました。しかしローマは木の世界とは全く違う、石の世界です。道路も建物も石石石の石尽くし。その堅い質感に少々息が詰まりそうになる時、噴水を見つけるとなんともホッとしました。

街にはあちこちに広場があり、広場には噴水があり、街の人は何とはなしにその水の周りに集まるようでした。そしてただボンヤリしていたり、パニーニを食べたり、読書をしたり…。

私達が滞在したこの時期、イタリアファッションの流行色はピンクだったようで、街のショーウィンドーはピンク一色。洋服、カバン、靴などが、実に多くのピンクバリエーションで展開されたディスプレイをよく見かけました。日本のショーウィンドーとは違い、マネキンを使わず商品を直接壁に掛けてディスプレイしているためとても平面的でした。

それにしても、ローマの人は女も男もみんなかっこいいね~。重要無形文化財ですな~。

ホテルアクロポリ
ローマでの最初の晩は疲れを取るために普通の宿を、ということで駅から近いこのホテルに宿泊しました。

部屋の窓から見えるのは住宅地です。向いの住宅~といってもこのあたりの住宅はほとんど4~5階建てのアパートみたい~で洗濯物を干している光景が見えました。向いのアパート同士、窓からロープをはり、そこにたくさん干しているアレです。子どもの時に好きだったテレビ「母をたずねて三千里」で、洗濯物を干している場面を見て面白く感じていたんですが、今回、ホテルの窓から同じ光景を見て、思わず興奮してしまいました。あ、あれは!って。

ローマでは、深夜3時頃に清掃車がやってきて、街に設置されたダストボックスからゴミを集めてまわっているようでした。これが意外に大きな音をたてるので、夜中に目を覚ますことが度々でした。しかし、そのおかげで昨晩までのダストボックスから溢れるようなゴミが朝には一掃されていて、とても気持ちが良いのでした。


2004.10/1~14 絵と写真、文:吉田